不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

伯父から荷物が送られてきた。その②

 少しにおいのする段ボール箱を開けていく。
 においと言っても不快なものではないのだ
が、日常的に接するにおいではない。これは
何のにおいだろう。何処かでかいだことがあ
るような気もするが思い出せない。
 椎茸を取り出しすと、そこにはまた新聞紙
が詰められている。今度は地元の地方紙であ
る。 
 伯父の住む市内にある新聞社のものである。
新聞を2紙も取っているのか。一紙だけでもや
めようかと考えている私とは大違いである。
 詰め物として入れられている新聞紙なのだ
が、新品同様である。
 以前、この伯父は「他所の地域の新聞を読む
のは楽しい」と語っていたことがある。
 これには私も同感である。
 その地元の様子が手に取るようにわかるから
である。記事や広告からローカルな感じが押し
寄せてくる。
 その土地の人には日常的な記事でも、それを
読む私にとっては珍しいことばかりだったりす
る。
 紙面ではアカデミックに振舞っていても、に
じみ出て来るローカルな香りがある。
 かしこまって話しているのだが話し言葉は方
言丸出し、という感じなのである。
「笑ってこらえて」のダーツの旅を観ているよ
うな楽しさがある。
 しかし、文化面ではなかなか素晴らしい記事
もあったりする。
 全国紙のようにコネもあるがしがらみもある、
と言うようなことが無いためか、思い切ったス
トレートな記事が多い。
 余計な配慮が新聞を堕落させてきていること
に地方紙は気が付いているのかもしれない。
 これはとても爽快なことである。

 おそらく伯父は、そういう楽しみを教えよう
としてその地方紙を入れているのだろう。

 その新聞紙を取り除くとお馴染みの食材が入
っていた。

 ~明日に続く~