米国においてデイブ・ブルーベックと彼のカルテッ
トは大変な人気があった。
ここ日本では想像もつかないことではある。
アルト・サックスのポール・デスモンドとのコンビネ
ーションが好まれたことは勿論ではあるが、ブルー
ベック個人にも人気があった。
TIME誌の表紙にもなった。
デイブ・ブルーベック・カルテットはアルバム”タイム・
アウト”でモダンジャズ史上初のそして最大のヒット
を記録した。
ブルーベックと彼のカルテットは時代の寵児だった。
ロック・バンド・スティーリー・ダンのドナルド・フェイ
ゲンもブルーベックのファンだった。
フェイゲンのソロ・アルバム”ナイトフライ”では彼の
少年時代である1950年代末の米国をテーマにしている。
アルバム”タイムアウト”が爆発的な大ヒットをしていた
モダン・ジャズの黄金時代である。
その中の一曲”ニュー・フロンティア”には、次のよ
うな一節がある。
"I hear you're mad about Brubeck/
I like your eyes, I like him too/
He's an artist, a pioneer
/
We've got to have some music on the new frontier..."
”ブルーベックに夢中なんだってね。
僕は君の瞳が好きだけれど、彼のこと好きだよ。
彼は芸術家でパイオニアだ。
僕らは音楽の新しい地平を手に入れたんだよ”
ブルーベックの作り出す音楽は独特だった。
その旋律や構造は、それまでのジャズには無かった
斬新なものだった。
ブルーベックの音楽には、新しさがあった。
そして彼の音楽は今でも新しい。
3:20秒頃に当ブログ引用の歌詞となります。
”タイムアウト”のジャケットがアニメーション処理
されて映っています。
この1950年代末は米ソ冷戦時代で、冒頭に登場
人物が入っていくのは核シェルターです。