不二家憩希のブログ

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フランス・ブリュッヘン氏、ご逝去。

 オランダの世界的なクラシック音楽の指揮者・フラ
ンス・ブリュッヘン氏が、8月13日にお亡くなりになっ
た。(以下敬称略)
 79歳だった。
 ブリュッヘンは、リコーダー奏者として、そのキャリ
アをスタートさせている。
 1950年代から70年代まで、世界最高のリコーダー
奏者として不動の地位を築いた。
 ありとあらゆるリコーダーのレパートリーを究めた。
 クラシック音楽界における最高峰、真に敵無しの状
態だった。
設した。
 それ以降は指揮者に専念することとなった。
 リコーダー演奏は、止めてしまった。
 「リコーダー演奏には戻らないのですか?」との問い
には、こう答えた。
 「リコーダーでやれることは、すべてやり尽くしました」
 残されたリコーダー奏者時代の録音を聴くと、この言
葉は真実であることがわかる。
 同じ時代に好敵手と言えるような奏者もいないし、
(もう、いいや!)と思っても不思議ではない。
 指揮者転向後は、公にリコーダー演奏をすることは、
一切なかったようだ。
 器楽奏者が指揮者に転向した場合、何かのタイミング
で再度演奏を再開することはよくある。
 余技披露というニュアンスが強くなるが、話題性は大
きい。
 耳目を集めるには、もってこいである。
 ブリュッヘンには、それはしなかった。
 とても潔い、と言えるだろう。
 指揮者としても名声を確立したこともあり、今更あと戻
りはしたくないということだったのだろうか。
 私はブルッヘンのファンである。
 リコーダー奏者として指揮者として最高の存在だと思
っている。
 逝去の知らせは残念ではあるが、幸いにも彼は多くの
盤を残してくれた。
 私たちは、それらを聴いて忍びたいと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ウィレム・デ・フェッシュ作曲・ト調のソナタ 
 後の大巨匠二人の共演である。