テレビドラマの復活には2通りある。
ひとつは、キャストが前回と同じ、もしくはほぼ同
じで制作されたものである。
勿論、主役スターの再登板で、脇を固める俳優も
同じ顔ぶれということになる。
もう一つは、キャスト総入れ替えである。
当然、主役も変わる。
主役はその時点でのトップスターが就くことが多い。
俳優陣が変わるので、新鮮味はある。
だが、安定感は望めない。
また視聴者が新キャストに違和感を持たれたら、
致命的である。
お馴染みの作品には”お約束”がある。
いわゆる”様式美”である。
それを踏襲することで視聴者は満足感を得る。
となると、やはり前回と同一キャストというケース
が視聴者には最も望ましいとなる。
しかし、極めて大きな問題がある。
年月の経過により、俳優もまた歳をとるのだ。
俳優は一般人よりも若く見られるし、また彼らもそ
うなるように日頃から気をつけている。
それでも、経年変化は少なからずある。
過去の映像との違いが、あまりにはっきりしている
と、せっかくの再登場が逆効果になってしまう。
(あ~ぁ、やっぱり俳優も歳をとるんだなぁ)と思った
瞬間、夢も覚めてしまう。
アニメーションの場合は出演は声だけなので、何
とかなる。
サザエさんはいつまで経っても、歳をとらない。
これが、実写ドラマではそうはいかない。
テレビドラマの復活には難関があるのだ。
さて、それでは”新・刑事コロンボ”の場合は、どう
だったのだろうか。
~続く~