不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク≒コロンボ警部 その⑫

 ”新・刑事コロンボ”の放送が始まったのは、1989
年2月6日だった。
 この時点で、1927年生まれのピーター・フォーク
実年齢は61歳である。
 これは、原作者が意図したコロンボ警部にうってつ
けの年齢である。
 それでも、2代目コロンボ警部であるトーマス・ミッ
チェルが演じた時の70歳よりも10歳も若い。
 コロンボ警部は、この時にいたってようやく原作通
りの設定になったのである。
 テレビ・ドラマシリーズが大成功するだけでも大変
なことなのに、それが時を経て復活登場を果たす。
 そして、その時に主役の俳優の年齢が原作通りに
なっていたのである。
 これは、実に稀なことである。
 フォークは、こうなることを予め想定していたのであ
ろうか?
 1978年に一度”刑事コロンボ”が終了した際は、
人気の低迷が打ち切りの要因ではなかった。
 作品の質の維持が困難になりつつある、と見越さ
れたため終わったのである。
 フォークは(もう数年した後でも十分やれるかもなぁ)
と思っていたのだろうか。
 映画やテレビの世界は先のことは、まるでわから
ない。
 将来あぁするつもり、こうするつもり、といった予定が
立てられない。
 自分たちがやる気十分でも、お呼びがかからなけれ
ばどうにもならない。
 具体的に企画が持ち上がってからでないと、何もで
きない。
 フォークもまた(先のことはわからないけれど、また
コロンボ役が出来たら良いな)くらいには考えていた
かもしれない。
 
 ~続く~