不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク≒コロンボ警部 その⑬

 ”刑事コロンボ”の再開は、クリアすべきハードル
もあまりないという、他の作品では殆どないような
好条件の元スムーズに始まった。
 レギュラー登場人物は主人公ただ一人で、コロ
ンボ警部役のピーター・フォークさえ押えておけば
キャスティングはほぼ完了したも同然である。
 では、野外セットや大道具などは必要ないのか。
 コロンボ警部が勤務するロスアンゼルス市警察
署は、作品中に殆ど登場しない。
 たまに出てきたとしても、ごく普通のオフィス風の
セットを用意すれば済む。
 凝った仕掛けは何も要らない。
 デスクがあり、人が沢山いればそれらしく見える。
 では、小道具はどうだろうか。
 コロンボ警部といえば、あの極めて個性的な出
で立ちである。
 あれがなければ、コロンボ警部といは言えない。
 それらを構成する衣装は、元々フォークの私物で
ある。
 テレビ局やユニバーサルスタジオのものではない
のだ。
  従って、レインコートや茶色のスーツはフォークの
自宅のクローゼットで保管されていた。
  だが、コロンボ警部を決定づけるある物がもうひと
つある。
  実は、それが簡単には用意できなかったのだ。
 
  ~続く