不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

欧米人の上から目線を打ち破った勝利。

 なでしこジャパンのW杯優勝について、FWの
安藤梢選手のコメントがあった。
 安藤選手は、浦和からドイツ1部リーグの強豪
デュイスブルクに移籍し活躍中である。
 サッカーの強豪国であるドイツの中でも強いチ
ームに請われて参加しているのだから、安藤選
手の技量は世界のトップレベルにあるのだろう。
 その安藤選手はこう語っている。
 「同じチームにはドイツ代表もいるんです。大会
前は言い合いになっても、完全になめられてました。
日本のサッカーは美しいと言ってくれる。でも“勝
つのは私たちよ”みたいな。やっと見返せたと思い
ます」
 なるほど。
 やはり日本チームはなめられていたのだ。
 それも「完全に」だそうだ。
 そうかもしれない。
 何しろ日本人は体格で劣っている。
 見るからに小さい。
 一方、ドイツ人は欧州でも平均身長が高く体躯に
恵まれた人が多い国である。
 ドイツ人が、(こんな奴らには楽勝だ)と思ったとし
ても不思議ではない。
 しかも、ドイツはサッカーが国技の国である。
 東洋のサッカー新興国の日本などに負けるわけ
ない、と思っていたのだろう。
 また、ドイツ人チームメイトはこんなことも言ったそ
うだ。
「日本のサッカーは美しい」
 あぁ~、こういうことを欧米人はよく言うなぁ。
 試合の前後、対戦相手が自分たちより格下だ、と
見なすと相手をちょっと持ち上げるようなコメントをす
るのだ。
 これは嫌味なのか、それとも思いやりなのか、あ
るいは伝統文化なのか、かなり多い。
 どちらにしろ彼らは”余裕をかましている”に違いな
い。
 欧米人が(こいつは本当に強い)と思っていたら
美しい」などとは決して言わない。
 「危険なチームだ」と「決して油断が出来ない相手
だ」という表現をする。
 自国のチームに対して気をゆるめず警戒心を持つ
ように促すのだ。
 なでしこジャパンは、こうした上から目線の空気の
中で戦い、それらを打ち破った。
 1~2回強豪国に勝つのとは違う。
 W杯での優勝なのだ。
 これは、やはり称賛に値することだと思う。