不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

開国以来の快挙。

 もう少しなでしこジャパンについての記事を続
けたいと思う。
 何しろ彼女たちの活躍はエポックメーキングな
ことがあまりにも多いからだ。
 だが、それらも時間の経過ともに”当たり前の
こと”として受け止められるようになってしまうか
もしれない。
 また、いつもながらのあやふやな記憶力により
忘れてしまったりするかもしれない。
 あるいはネットの大量の情報の層の中に埋もれ
てしまうかもしれない。
 そうなる前に、私が気がついたことだけでもまと
めておきたいと思う。
 今日取り上げるのは、なでしこジャパンの体格
についてである。
 W杯の今大会でも、なでしこジャパンの選手は、
ひときわ小柄だったようだ。
というページがあったのでリンクをさせておく。
 映像で見ても「日本選手は小さいなぁ」とすぐわ
かるのだが、グラフにしてみるとそれがさらに実感
させられる。
 大雑把にいってなでしこジャパンは、3分の1が
150㎝台、3分の1が160㎝台前半、残り3分の1
が160㎝台後半で、170㎝台の選手は170㎝ちょ
うどの熊谷選手が一人いるだけである。
 150㎝台といえば一般女性の普通の身長である。
 160㎝前半で「長身」に位置づけられると思う。
 だが、これはサッカーの国代表の選手たちの身長
である。
 ”ちびっこイレブン”と形容されたこともあるが、やは
り小柄なのである。
 このうち決勝戦に出場したFWの大野選手が154㎝、
岩淵選手が155㎝、MFの宮間選手と川澄選手は15
7㎝である。
 普通の日本女性と変わらない。
 対する外国選手は皆長身である。
 米国のワンバック選手は181㎝もある。
 殆ど反則である。
 W杯では、米国だけでなくドイツもスウェーデンも同様
に長身揃いだった。
 元々ドイツもスウェーデンも、背の高い国民なのだ。
 日本とは頭一つ以上の身長差があった。
 社会人選手と中学生選手が闘っているように見えた。
 そのような相手に対しなでしこジャパンは連勝した。
 これは、前代未聞の出来事だった。
 サッカーは防御などの際に、相手にぶつかったりする
”体当たり”がある程度認められている競技である。
 体格差は、素人の私達が想像している以上に大きいと
思う。
 吹っ飛ばされることも多かっただろう。
 だが、なでしこジャパンはそうした障壁を乗り越え優勝し
た。
 これは計り知れないほど大きな実績だと思う。
 今まで日本選手は、「欧米選手などに比較して体格に
劣る」と言われ続けてきた。
 そのため、勝つのが難しい、と言われてきた。
 これは、サッカーだけでなく殆どの競技で言われてきた。
 明治以来、日本が国際試合に出場するようになってから
ずっと言われてきた。
 戦後になってからもそうだ。
「日本人は小さいから勝てない」「だから仕方がない」
 これは勝てない時の決まり文句にすらなっていた。
 私たち一般市民も、「そういうもんだ」と思っていた。
 しかし、なでしこジャパンは、それを覆した。
 今回のなでしこジャパンのW杯優勝は明治以来、大袈
裟に形容すると鎖国を解いて開国以来の快挙であり、日
本のスポーツの歴史を塗り替える出来事だったと言えると
思う。
 
 
今後は体格差による言い訳は使えなくなるのではなかろ
うか。