不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

シカソーセージでシカドッグ。

 当ブログでは時折、害獣とその利用法につい
て記している。
 害獣とは、野生のイノシシ、シカ、サルなどの
ことである。
 これらの獣が植林したばかりの若木を食べて
しまったり畑を荒らしたりするのである。
 これらの被害は莫大で毎年各県で億単位の
損害が出ている。
 害獣は林業や農業の大敵・天敵なのである。
 そうした状況に手をこまねいているばかりでは
なく、何とかしようという活動も盛んになってきて
いる。
 その中には害獣を捕獲し食材として活用・流通
させようとする人達もおられる。
 当ブログでは、そうした中から新しいメニューや
試みを取り上げている。
 今回ご紹介するのは、高知の「シカドッグ」であ
る。
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「シカドッグ?シカなのにドッグ『犬』か?」
 これはシカ肉を食べやすいようにソーセージに
加工し、それを用いてホットドッグを作ったのである。
 だから「シカドッグ」である。
 考案されたのは高知県香美市の宿泊施設「べふ
峡温泉」の西村直子さんである。
 西村さんはニュージーランドとオーストラリアに約
10年住んでいたことがあり、レストランでの調理経
験もあった。
 ニュージーランドやオーストラリアではシカ肉は高
級食材なのだそうだ。
 日本では害獣で、射止めても利用法もわからず
処分のため土に埋めるしかなかった。
 だが彼の地では高級食材として扱われている。
 まさしく食文化の違いである。
 歯ごたえを重視したパンにシカ肉ソーセージをはさ
む。
 そこに地元・安芸市産のトマトやパプリカを刻み煮
詰めて作った特性ソースをからめる。
 香辛料やハーブは一切使わない。
 それでは「獣臭いのでは?」と思われそうだが、シ
カ肉は臭くないのだそうだ。
 これはちょっと意外である。
 しかもシカ肉は脂肪分が少ない赤身のため、肉の
うまみが十分楽しめるそうだ。
 シカ肉はフランス料理でも高級食材として珍重され
ており、それでホットドッグを作れば、おいしくなっても
不思議ではない。
 このシカドッグは5月に行われた高知県の地元グル
メのコンテストで優勝している。
 その後も問い合わせが多く寄せられており、人気商
品として定着が見込まれている。
 高知県香美市物部町「べふ峡温泉」℡0887・58・4181で
一個400円で販売中である。
 また高知市高知大丸前のセレクトショップ「てんこ
す」でも毎週木・金・土限定で販売されている。
 お近くまで行かれる方は是非、どうぞ。