私は、ロジャー・ニコルスの訃報に接してニ
コルスについて調べていく内に、ニコルスがデ
ンバーと極めて密な交流を持っていたことを知
った。
ニコルスはジョン・デンバーについてこう書き
残している。
「彼は素晴らしいシンガーでありギタリストでした。
彼は何年もの間、彼のギターと歌だけで何千回
ものコンサートをソールドアウトにしました。彼は
２日間のうちに３０曲、すべてワンテイクでレコー
ディング出来たただ一人の男でした」
ジョン・デンバーといえばギター弾き語りである。
自分が弾くギターと自分の喉だけで、長年トッ
プミュージシャンとして活躍してきた。
これは大変なことである。
仕掛けがシンプルなほど、シンガーやギタリスト
としての資質や技量が見えてしまう。
それに飽きも早く来てしまう。
また、２日間で３０曲をすべてワンテイクで録音
してしまう、ということも凄いことである。
普通のミュージシャンはそんなことは出来ない。
私は今までジョン・デンバーについて、よく知ら
なかった。
もちろん、いくつもある彼のヒット曲は知っている。
だが、それだけだった。
私はこれを機会にジョン・デンバーの作品にも接
してみようかという気になってきた。
ニコルスは、１９８０年から９７年のデンバーが亡
くなるまで、レコーディング・エンジニアとして大親
友として家族ぐるみでデンバーとつきあっていた。
その前の７０年代、ニコルスはデンバーとは正反
対とも言える存在のスティーリー・ダンと活動をして
いた。
程がある。
～続く～
