英国BBCのネットラジオを聴いていた。
番組ではジョン・レノン生誕70周年に関連する
話題が取り上げられていた。
ジョン・レノンは晩年に米国の永住権を取得し
移住したのだが、英国が生んだ最大の英雄の
一人である。
そのなかでレノン夫人のオノ・ヨーコへのインタ
ビューも流された。
そのインタビューはごく短いもので数分だけだ
った。
内容は、いつもの通りの「ジョンが訴え続けた
平和について」といったことである。
私は「あぁ~、また言っているなぁ~」と思って
聞き流していた。
だが、私はそのインタビューに感心した。
オノ・ヨーコの発言内容にではなく、BBCのこの
インタビューの取り扱いにである。
BBCはごくあっさりとオノ・ヨーコを紹介し、もっ
たいぶることなくそのインタビューを流した。
オノ・ヨーコがどれほど大物の有名人であっても
特別扱いはしないのだ。
他の番組での街頭インタビューとかと同じトーン
なのだ。
これは素晴らしいことだな、と思った。
BBCは発言者の地位や名声によって、その扱
いを変えることはしないのである。
こうした態度は、一朝一夕には生まれないもの
だと思う。
BBCが世界のメディアから敬意をもたれている
ことにも納得がいく。
オノ・ヨーコはそうした扱いにどう思ったのか?
これがBBCの常識なので何とも感じなかった
のだろうか。
どちらにしろラジオなので、表情が見えなくて
幸いだった。