不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

チリの救出シーンを見ていて川口探検隊を思い出した。

 チリの落盤事故救出作業をネットで見ていた。
 オンタイムで地球の裏側の様子が見られるの
だから凄いことだ。
 救助員が乗った幅70cmの小さなカプセルが
降ろされて行った。
 地下まではゆっくりと降りていくことになる。
 地上では黄色い滑車がワイヤーを降ろしている。
 画面が切り替わった。
 地下シェルターの映像だ。
 あれ?カプセルが着く前に地下の映像が映っ
ている?
 カプセルが、地下シェルターにゆっくりと姿を現し
た。
 小さな穴からカプセルが少しずつ降りてくる。
 その到着シーンを地下のカメラが映しているとい
うことか?
 肝心のカプセルよりも先にカメラが着いている、
ということか?
 私はその時、かつて日本のテレビで話題となった
川口浩探検隊”を思い出した。
 この番組はテレビ朝日系列で水曜スペシャル
枠内で放送されていた。
 一応ドキュメンタリーということのようだったが、そ
の内容は打ち合わせ済みのやらせ満載で世間の
注目を集めた。
 よく知られているのは「人類未踏の地に川口探検
隊が今、足を踏み入れます!」とアナウンスされて
いるのに、その前方でテレビカメラが待っていてその
様子を映している、というものである。
 これはかつて漫才のツービートが良くネタにしてい
たのでご存知の方も多いと思う。
 まさか、チリ政府が直接関与し世界中が注視して
いるプロジェクトに、川口探検隊のようなことはあるま
い。
 私はそう思い、救出の模様を見ていた。
 
 後で調べてみると、これらの映像は細いドリルの穴
から光ファイバーの線を降ろし、そこから伝えられてい
るもなのだそうだ。
 撮影しているカメラもごく小さいもののようだ。
 胃カメラのようなものである。
 よって川口探検隊のように撮影スタッフが先回りし
て待っている、というようなものではもちろんないわけ
だ。
 そりゃそうだろうなぁ、と私は思った。
 あの感動的な救出のシーンを見ていて、川口探検
隊を思い出していたのは世界中でも私くらいのものか
もしれない。
 私はちょっと愉快な気分になった。