わが家の軒先に巣を作ったヒヨドリは、一昨日まで
日の出から日の入りまで大騒ぎだった。
私は一日中気にかけて観察しているわけではない
のだが、印象としてはほぼ一日中途切れることなく
鳴いていた。
何羽いるのかわからない。
複数羽、おそらくツガイだろう。
ピーピー、ギャーギャーと鳴き続ける。
これに雛らしい鳴き声が加わる。
これがかなりうるさい。
私にしてはかなりの大音量に聞こえる。
なるべく気にしないようにと思って無視していたが、
それでも耳に入る。
こんなうるさい日々がいつまで続くのだろう？
自然による嫌がらせである。
私は一部の例外を除き、鳥には冷たい。
巣を勝手に作るな！と内心は穏やかではない。
手が届くものなら取り外してやろうか、とも思ってい
た。
しかし、奴らはそうしたこちらの事情を見通したかの
ような場所に巣をかけた。
手が届かないばかりか見えもしない。
簡単に見えるような位置だと、人間のみならず、路
上生活猫のパトロール隊に襲われてしまうかもしれな
い。
路上生活猫のパトロール隊は、捕まえてエサにして
しまおうと日夜獲物を探し歩いているのだ。
人間と猫から狙われてヒヨドリも落ち着かないかもし
れない。
そのためか鳴き声もヒステリックに聞こえる。
私は朝から晩まで、そのヒヨドリの絶叫に近い鳴き
声に嫌気が差していた。
～続く～
