不二家憩希のブログ

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”名演奏家ライブラリー”でランパルを聴いた。

 NHK=FMの”名演奏家ライブラリー”を聴い
た。
 この番組はクラシックの名演奏家をピック
アップして特集する番組である。
 この日はフルート奏者ジャン・ピエール・ラ
ンパルだった。
 ジャン・ピエール・ランパルは20世紀最高
のフルート奏者とみなされている。
 日本でも大変な人気があった。
 だが、正直なところ私はランパルを大物と
感じたことが無い。
 より俗な表現をすれば私はランパルに対し
て”有り難味を感じない”のである。
 どうしてそのように感じるのか。
 それは彼の残した演奏の記録があまりに
も膨大で、ありふれてしまっているからである。
 弟子の工藤重典によれば、ランパルが録
音した盤は、オリジナルタイトル(アルバム)
で400枚はあり、曲目などを編集されて組み
替えられたものを入れると1000枚はあるとの
ことだ。
 それらを多い年で年間14枚も録音したそうだ。
 オリジナルで400枚!
 年間14枚!
 これは大変な数である。
 月1枚以上の計算である。
 そんなに録音した演奏家は他にはいないだ
ろう。
 クラシック以外にも例が無いと思う。
 それだけ録音出来たということは、それだけ
売れた、つまり人気があったということでもある。
 ランパルの盤はここ日本においても極めてあり
ふれたものとなった。
 従って、クラシックのフルートの盤を買いに行
くと必ずランパルに行き当たるということになる。
 私もランパルの盤は持っている。
 ランパルの盤が特に欲しくて買ったわけでは
なく、他に選択肢が無かったからである。
 そして私にとってランパルは、大物演奏家では
なく、ありふれたうまい演奏家という位置付けに
なってしまった。
 
 盤が売れる、ということは結構なことだと思うが、
出し過ぎもまたよろしくないのでは?、と私は思う
のだった