民放各局の開局記念回顧番組を観て。

　少し前のことだが、テレビ朝日、日本テレ
ビ、フジテレビが開局50周年、55周年の記念
回顧番組を放送していた。
　各局のかつての人気番組をVTRで次々に振り
返る趣向で番組は進行していった。
　取り上げられた番組は、かつてはどれも大
変な人気番組であった。
　だが、それらの番組は今現在は放送されて
いない。
　そのなかには中心的な出演者が亡くなった
り、高齢化のために番組が終わったものもい
くつかはある。
　あるいはドラマなどは放送回数が予め決ま
っていて、高視聴率を獲得してもそれ以上放
送されることは無い。
　それらのケースを除くと殆どの番組が人気
が無くなって放送が終わってしまった番組
なのである。
　消耗しきった番組ということである。
　特にバラエティ番組はネタ切れで終わって
しまった番組が多いように思う。
　局としては、懐かしいですねぇ～、という
トーンでこれらの番組をまとめようとしてい
た。
　だが、私はそうは思えなかった。
　私はこれらの回顧番組を観ていて他では感
じることが出来ないような寂しさを味わって
いた。