不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク 刑事コロンボへの日々 その⑧

 1961年10月20日ピーター・フォークは、この
年最後のテレビドラマ出演をした。
 番組は”Mystery Zone ミステリー・ゾーン"だ
った。
 これは、日本でも放送されよく知られている
トワイライト・ゾーン”と同じ作品で同じ制作者に
より制作されている。 
 ただある一時期、番組タイトルを”ミステリー・
ゾーン”として放送していたのである。
 フォークが出演した作品は、この”ミステリー・
ゾーン”の頃だったのだ。
 このドラマ枠では、SFとファンタジーのドラマが
基調となっており、一般人が突然巻き込まれる
超常現象や不思議現象をドラマ化している。
 そして、その結末は常に主人公にとっては悲惨
な救いの無いものであった。
 にもかかわらず、このドラマ枠は1959年から
1964年まで続く人気番組となった。
 今日でも毀誉褒貶の大きい番組ではあるが、後
にカラーテレビの時代になってからリメイクされたり、
スピルバーグらの大物監督による映画化もされて
いる。
 また、この番組とほぼ同じような内容の番組もい
くつも作られているが、いずれも一定以上の人気
を獲得している。
 米国人は、こうした超常現象ドラマも好きなようで
ある。
 フォークが出演したのは”ミステリー・ゾーン”内の
”Mirror 鏡”というドラマだった。
 中央アメリカのある国で革命が起きた。
 革命を指揮したのは農民ラモス・クレメンテ(カス
トロによく似た風貌)と彼の長年の親友4人だった。
 クレメンテは前の独裁者・ド・クルーズ将軍を脅し、
将軍からある秘密を聞き出した。
 それは、壁にかかった大きな鏡が持つ不思議な
力のことである。
 その鏡は、鏡を覗き込んだ人にその人を殺そうと
企んでいる人を教える、というのだ。
 新政府は、クレメンテを元首に4人の親友を中心
に誕生した。
 クレメンテは、囚人の大量処刑を主張するが、政
府に同意されなかった。
 革命直後の囚人、つまり前政権の要人でもある。
 クレメンテは、かつての敵を処分したかったのだ。
 彼は、鏡を見て示唆を求めた。
 そして、そこに2人の親友の顔を見たのだった。
 クレメンテは、御告げに従いその2人を殺害してし
まった。
 クレメンテは、鏡に取り憑かれるようになっていった。
 そして粛清が続くある日、クレメンテは、鏡に自分
の顔を見たのであった・・・。
 ”トワイライトゾーン”の生みの親である脚本家ロッド・
サーリングは後に「当時は検閲が厳しく、人種問題
や軍や戦争について公然と緒語ることが難しかったた
め、SFのヴェールにくるんで表現した」と語っている。
 フォークが演じたのは、クレメンテ役だった。
 写真を見るとカストロによく似ている。
 フォークは髭を生やすと、別人のようになる。
 ”ミステリー・ゾーン”は、犯罪ドラマからのお呼びが
殆どだったフォークにとって数少ないSF・ファンタジー
作品である。
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 1961年の時点でこれらの表現は、かなり過激なもの
ったと思われる。
 
 ~続く~