不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

牛の排泄物を地域内循環させる。

 畜産農家から排出される家畜の排泄物をメ
タン発酵施設や畑作農家での有効活用を目的
とした「地域内循環ビジネス実証事業」が、
愛知県の半田市でスタートされるそうだ。
 この事業は名古屋産業科学研究所が中心と
なり、半田市内の乳牛・肉牛農家と畑作農家、
名古屋市の飼料メーカーがネットワークを形
成し、牛の排泄物を循環させ有効に活用する
というものである。
 この事業のサイクルは次の通りである。
 ①牛の排泄物をメタン発酵施設に送る。
 ②発酵施設でメタンガスを作る。また、発
酵後に発生する発酵消化液を耕作放棄地の肥
料として活用する。
 ③耕作放棄地で栽培した作物でバイオエタ
ノールや家畜飼料を製造する。
 ④その飼料で飼育した牛肉や乳製品をブラ
ンド化し小売流通させる。
 ⑤ ①に戻る。
 
 牛の排泄物、つまり糞尿も無駄にせず活用
しようというものである。
 糞からメタンガスが発生するということは
知られてはいたが、それを集めて資源化する、
という試みは皆無ではないとは思うが、あま
り実用化はされていないことだと思う。
 理論的には可能なことでも実用化されるま
でには採算性という大きな壁があるからであ
る。
 今回のこの事業は、その壁を乗り越えるべ
く進められているそうだ。

 この事業は牛が中心なので何か牧歌的なム
ードもあるように感じられるが、やろうとし
ていることはかなり進歩的な内容である。
 是非成功して、ビジネスモデルとして確立
されれば良いと思う。