不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

ソフトボール解説の宇津木元監督。

 オリンピック・日本ソフトボール・チーム
が好調である。
 ソフトボールを観ていると、今いくよ・く
るよの漫才を思い出す。
「私たち高校の頃にソフト部やってまして、
私ピッチャーでエース。くるよちゃん、キャ
ッチャーでロース」
 さすが高校時代に全国大会準優勝の実績を
持つコンビだけのことはある。
 ただし、実際はくるよの方はキャッチャー
ではなくマネージャーだったそうだ。

 今回のソフトボールの中継には、シドニー
アテネと日本チームの監督を務めた宇津木妙
子氏が解説を担当していた。
 宇津木氏の解説は、他の種目の解説者のも
のとは一味違う。
 変に力が入っているものではなく冷静でク
ールである。
 だが、その語り口には独特の熱さがある。
 監督時代の宇津木氏は、中国のソフトボー
ル指導者に「日本のベンチには、宇津木とい
う名の神がいる」とまで言われた指導者だっ
た。
 そういった指導者は、小出しではあるが自
分の現場時代の実績をひけらかすものである
が宇津木氏にはそういったところが無い。
 見事な経歴がありながら、それを自分では
語らないのだ。そのため、かえってその解説
は重みを増していく。

 昨日の試合では、宇津木氏はこんなことを
言っていた。
「私は代表チームの監督を退きましたが、今
回、北京に来させて頂き、こうして選手達と
共に北京で戦うことが出来感謝しています」
 宇津木氏は、解説だけをしているつもりで
はなく選手と一緒に戦っているつもりなのだ。
 また、これは自分を北京オリンピックで解
説者として起用してくれた放送局にも感謝の
言葉でもある。
 こんなことを言う解説者は、珍しい。
 他の解説者は、わざわざこのような感謝の
言葉を言いはしない。
 何と素朴な人なのだろう。
 宇津木氏の純粋な内面を伺わせる言葉であ
る。
 人が生きていく中で、その純粋さをキープ
し続けていくことは大変なことである。
 宇津木氏は、それを見事に守っているよう
だ。
 
 私は以前から宇津木氏には大いに注目して
いたが、やはりただ者ではない。