不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

輸入盤のセールに迷う

 いつも行くCDショップに今年始めて行った。
 ここは、ディスクピアと違い地元資本の店で、
不定期ではあるが年に1~2回ほどクラシック
の輸入盤のディスカウントセールをしている。
 一昨年は年末にセールがあったのだが、昨年
末は無かった。
「セールやらないのですか?」と尋ねてもよい
のだろうが、セールだけを狙った客と思われる
のもちょっと恥ずかしいので、聞かずにいたの
だ。
 これが、洋服などのお店なら、そういったこ
とも割と気楽に聞けるのかもしれないが、原則
定価販売のCDショップでは、そうはいきにくい
ものである。
 店に入って、まずロックとポップスのコーナ
ーを見て回る。文字通り見て回るだけで、何か
を買う予定は無い。
 それから、ジャズとクラシックのフロアーに
降りた。
 ジャズのコーナーも一通り歩いてみる。こち
らも特に目的の品があるわけではないので、素
通りである。
 そして、クラシックのコーナーへ行った。
 輸入盤の棚を見ると、セールが行われている
ではないか。
 一枚980円、2枚で880円である。
 これは安い。
 私は腰をすえて、セールになっているCDを見
ていく。
 殆どが、新譜もので、古い録音の盤も1年以
内に発売されたものばかりである。
 う~ん。
 どれも良い録音ばかりなのだが、もうひとつ
決め手にかける盤ばかりである。著名な指揮者
演奏家のものなのだが、では買いましょう、
という盤は無かった。
 私は、残念に思うと同時に、少し嬉しくも思
った。
 私は、今年は盤を買い過ぎないようにしよう、
という目標を立てているからである。
 私は、基本的に安売りに弱い。それは、いつ
もの食料品だけではなく、CDなどにおいても同
様なのである。
 安い!と思ってつい買いすぎてしまう習性が
あり、今年からはこの習性を少しでも改めよう
としているのである。

 私はCDショップを出た。
 だが、内心、気になる盤があったのも事実で
ある。
 いかんいかん、ここで気を緩めてはいけない。
 そう思いつつも、私はそれらの盤を頭の中で
反芻しながら商店街のアーケードを歩いて行った。 
 アーケードでは、すでに新春用のBGMではなく、
いつもの音楽が流れていた。