不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

落雷とパソコン

 昨日のブログを書き終わった後、皆様のブログを訪問し
ていた。
 朝から降っていた雨が、その頃から急に強まりだした。
 遠くの方から雷の音が聞こえてくる。
 雷が鳴るとは、またまた天気予報的中だ。最近の天気予
報は、さえている。
 わたしはそのまま、ブログめぐりをしていたのだが、雷
の音が鳴るたびにこちらの方に近づいて来るのに気がつい
た。
 それでも、雷光の後の雷鳴までに5秒ほどあったので、
大して気にも留めていなかった。雷は雷光と雷鳴の間隔が
1秒で約330m離れた距離にある、ということを聞いて
いたからである。1.5kmも離れていれば、当方には何
の影響も無いだろう。
 その後、雷光と雷鳴の間隔は次第に縮まり、3秒になっ
た。3秒なら約1kmだ。どちらの方向にしろ市内には違
いない。でも、まだ1kmあるから良いかな。
 だが、それからほんの数秒後、今まで見たことの無いよ
うな雷光が光った。雨空で暗かった外の風景が瞬時に白く
なった。
 それから0.5秒後、パキッという雷鳴がして雷が落ちた
のだった。
 これは、近い。0.5秒後なので、半径150m以内である。
 うひゃー、雷が我が家の上空にいる!
 万が一、近くに落ちたら、パソコンが危ない。
 私のパソコンは、特に雷よけの装置を施してはいない。
 雷なんて、そう滅多に落ちないものだ、と決め付けい
ているのである。
 こういった根拠の無い決めつけというものは、根拠が
無いにもかかわらず意外なほど強固なものがある。
 信念と言えば聞こえは良いが、これはただの思い込み
である。
 思い込みは、人から繊細さを奪い鈍感な生物に作り変
えてしまう。
 私は、急いでパソコンの電源を切ることにした。
 こういう緊急の場合は、電源スイッチで直接電源を落
としても良いのかもしれないが、私はもう一つ自信が無
いので、いつも通りの手順で電源を切ることにした。
 これが、時間がかかるのだ。
 あー、まだかなぁ、早くしないと雷が落ちてしまう。
 パソコンは、持ち主の気がせいているのにもお構い無
しに、マイペースで電源を切ろうとしている。悠長な奴
だ。
 モニターを見つめていると、やっと電源が切れた。
 私は、電源タップのスイッチも切った。
 これで良いのだろうか?
 やれやれ、一安心である。
 こちらが、ほっとしているのを確認したのか、雷は、
とっくに遠くに行ってしまっていた。

 最新のテクノロジーも雷には弱い。
 技術の進歩に頑強さが伴うのは、いつの日なのだろ
うか。そういう時が来るのだろうか。
 それとも、やはりこの世界で最も強いのは自然の力
なのであろうか。

 雷がピカッと光り、私はヒヤッとした。
 準備は常に万端でありたいが、神経質になりすぎて
も道具は使いにくいものである。
 私は、そのあたりのバランスの取り具合を、未だに
計りかねている。