ガスと電気の検針日

今日はガス・メーターの検針の日。
　そして何故か電気のメーターの検針の日でもある。
　この二つは毎月同じ日に来る。
　ひょっとして、申し合わせて同じ日に来るのか？
「ランチ一緒に食べましょう」とか約束ををしていたり
して。
　それにしても、同じ日に来るというのは不思議だ。単
なる偶然なのだろうが、毎月その理由を考えてしまう。
　双方とも巨大エネルギー会社なので、裏で結託してい
るのか？
　それとも、検針員の人は実は今流行の外部委託で、同
じ会社が担当しているので、同じ日になるのかも。
　でも外部委託は考えられない。検針というのは、地味
な業務ではあるが、とても重要だからである。
　検針員が、これだけ、としてしまえば、私たちは文句
が言えない。
「もうーちょっと、甘く検針して～」というお願いも、
シャットアウトである。
　もっとも、そんなお願いをする人が、現実に存在する
とは思えないが。

　だが、よく考えたら電気とガスはライバル関係にある。
　それも現在では、かなり激しい競合相手と言ってもよ
い。
　オール電化を推進しようとする電力会社と、なんとか
それを阻止しようとしているガス会社。
　かつては、両者は平和的に共存していた。互いの得意
分野のなかで営業してきた。だが、テクノロジーの進歩
により、電力会社がガス会社の領域にまで手をつけ始め
ている。
　これは、ガス会社にとっては死活問題である。
　オール電化、なんて言葉はガス会社の人は聞きたくも
ないだろう。
　この流れ、どういう方向に行くのだろうか？
　テクノロジーの進歩が、産業構造を変えつつあるのだ
ろうか。

　さて、私は領収のレシートを見てみる。
　おっ、ガスも電気も先月よりも請求額が安くなってい
る。
　ガスが３９０円、電気が４２０円、それぞれ安い。
　これは嬉しい。
　省エネを心がけているが、かといって最近特に消費節
減をしているのでもないのに、どうしてなのか？
　心当たりが無い。
　理由はともあれ、請求額のダウンは有難い。

　やはり、私は巨大な経済よりも目先の支払いの方が気
懸かりである。

　私は、ガスと電気のレシートをレシート入れの袋入れ
て、珍しく沢山届いた郵便物の整理を始めた。