不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

恩知らずなサボテン

 雑草なのだろうが、妙な植物が増えてきているので、これも抜く
ことにした。ここのところ、毎日雑草との格闘の日々である。
 抜いても抜いても生えてくる。とにかく、しつこい。
 ホイス・グレイシーのように、ねちねちと攻めてくる。諦めると
いうことを知らないのだ。
 しかも、その植物は土が1センチほどの厚みがない場所でも、根
をおろして、増えていくのである。これには、少々恐怖感すら感じ
る。何かSF的ですらある。

 今日は、サボテンの鉢に生えているその植物を成敗してやること
にした。

 自分の植木鉢でもないのに、勝手に生えてきている。当のザボテ
ンを押しのけんばかりの勢いである。
 そんなになるまで放っておいた私も悪いが、断りもなく生える雑
草も失礼である。
 問答無用と抜きまくった。
 おっ、サボテンのとげが手に刺さるな、と思ったが、構わず続行
した。
 時間にして、ほんの15分ほどのことである。
 終わって手を洗っていると、手がチクチクする。
 サボテンのとげが、指先を中心に沢山刺さっている。
 ま、いいか、しょせんサボテンのとげだし、簡単に抜けるわ、と
軽く見ていた私は、すぐにその認識が甘いものであることに気がつ
いた。
 50箇所も刺さっていたのだ。しかも、かなり深い。
 草をむしっている間は、憎悪の念に包まれているので、痛さを感
じない。痛さといっても、知れてはいるが、とげの特有のチクチク
感は不快である。

 私は、針と毛抜きでとげを抜いていった。
 サボテンめ~、お前のために抜いてやったのに~。

 人の憎悪の矛先は、容易に変わる。
 
 次からは、軍手をしよう。

 だが、いくら抜いても抜けないとげが3つある。
 こんな程度では、医者には行きたくない。
 ちょっと、様子を見てみることにしよう。

 それにしても、植物には手がかかる。