不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

サボテンのとげ

サボテンのとげが、大量に手に刺さったのはこれが初め
てであった。
 木のとげ、いわゆるささくれの場合は、斜めに刺さるの
で見つけやすいのだが、サボテンはまっすぐに刺さるので
厄介である。
 何だかチクチクするな、と思っても、小さな点でしか見
えない。とげの根の部分が見えるだけなのだ。
 また、色の薄い透明に近いとげも刺さっていた。
 こちらは、まるで見えない。チクチク感はするのだが、
とげは見えない。
 これは軽いストレスである。
 やはり、サボテンを侮ってはいけなかったようだ。

 とげと言えば、バラぐらいしか思いつかない私の認識の
甘さである。
 まさかあんなに、サボテンのとげというものが、よく刺
さるものだとは知らなかった。ただ、自分に接触を試みよ
うとするものに対して、威嚇をする程度だと思っていたの
だ。ハリネズミのように。
 まさか、サボテンのとげが、相手に刺さって抜けるもの
とは知らなかった。
 確かに世話をまるでせずに、放って置いた私も悪いとは
思う。
 そのサボテンの植木鉢は5つほどあるのだが、庭の隅の
普通は目に入らない所に置いてあるので、気がつかなかっ
た、ということもある。
 
 だが、触ったものは皆刺す、という姿勢は改めてもらう
わけにはいかないだろうか?

 えー?、それは、あんたのサボテンの扱い方が下手だか
らだ、って?
 そうかも知れない。
 サボテンの花は、財津和夫が歌ったように美しいものだ。
 私は、美しい生き物の取り扱いは、苦手である。
 それが、植物であれ動物であれ、また人間であれ。

 美しいものは、常に厄介である。