その川の堤防は、市民向けに整備されおり、遊歩道にも
なっている。
所々に木のベンチが、据え付けられていて、ささやかな
憩いの場になっている。
川にかかる大きな橋を渡る車は、連休中とあって、いつ
もより多い。
この橋のどちら側にも行楽地は控えており、行き交う車
は、家族連れが多い。
堤防の桜も今は葉桜となり、主役をツツジに譲っている。
細かく白い敷石で埋められた堤防を行くと、木のベンチ
に親子3人の家族連れが座っている。
川に向かって座っている3人は、若い夫婦と3歳くらい
の男の子であった。
3人は、お弁当を食べた後のようで、何か楽しそうに話
している。
小さな水筒も見える。
向こうから歩いて来た他の2人連れが、遠慮して座って
いる3人の後ろを迂回して行く。
ここは、いわゆる行楽地ではない。
近隣の人が、犬と散歩に来たり、川をぼんやり眺めたり
しにくるような場所である。
遠くに行ったり、豪華な食事をすることだけが、連休の
過ごし方ではない。
そこに特に何も無いような場所であっても、皆で集えば
楽しいものだ。それが、家族であれば尚更である。
こういうささやかな幸せな風景を思い出しながら、私は
家でひとり、このブログを書いている。