私はここしばらく(私は何に対して最上の喜びを感じるのだろうか?)ということを考えていた。
飲食など五感に属することは楽しいことは楽しいし、良い思い出にもなる。
嬉しい体験である。
だが、幾分表面的であり一時的なものである。
体験は、体験という次元に留まるだけだ。
その行為が終われば即座に記憶に変換され、脳内の慰安に終止するだけだ。
人はその記憶を度々反芻し(またあのような体験がしたい)という思いを募らせる。
こうして欲望の種は撒かれる。
単なる五感の体験には限界があるのだ。
読書や音楽鑑賞など知的刺激はどうだろう?
こちらは五感によるものよりも少しは高尚である。
だが、最上とまでは思えない。
理解と記憶に属しており、それは忘却や時間の経過とともに無意識に埋もれることにより無に帰してしまう。
では、一体何が最上の喜びなのだろうか?
先日、私は思いがけなく体験することができた。
~続く~