我が家のサボテンの鉢は、いずれも両親が親戚から貰ってきたものである。
特にサボテンに興味があるわけではなかったらしい。
ただ「貰えるものは、とりあえず貰っておこう」という考えの持ち主だったので頂いてきたようだ。
そのサボテンは盆栽が趣味だった伯父が育てていたものなので、おそらくただの安物ではないと思われる。
ホームセンターの園芸コーナーには、同種のサボテンは扱われていない。
意外と高価な品種かもしれない。
そして、それらを引き継いだ私も、特にサボテンに興味はない。
高級サボテンであっても、特に魅力は感じない。
「サボテン欲しいです」という人がおられたら、即差し上げたいというのが本心である。
そうしたこともあり、サボテンは庭の隅に置いてある。
家の中からは死角に当たり、どなたかが黙って持っていってしまってもわからない。
むしろ盗んでくれても良いと思っている。
だが、誰からも盗まれることもなく、同じ場所に収まっている。
特に世話をすることもなく一種の放置状態であるが、枯れることもなく生きている。
肥料等は一切やっていない。
水は時折降る雨水だけである。
それでも勢いが衰える様子は無い。
サボテンの生命力には感心する。
捨てる理由もないので、このまま付き合っていくことになるだろう。