私はこの新型コロナウイルスのパンデミックが予言できなかった。
だが、それは私だけではなく、世界中ただの一人も予言してはいなかった。
これは、極めて例外的なことである。
大体ひとつの出来事について、世界の誰か一人は預言しているものである。
それが、今までの通例だった。
「否、一人くらいいたのでは?」という声があるかもしれない。
それはない。
預言者本人が浮世離れしており、それらとアクセスするツールを持っていなくとも、里に降りて誰かに託せば予言を残しておくことは十分可能だからである。
では、何故このように誰も予言が出来なかったのか?
それは、これら新型コロナウイルスに関連する出来事が人類史上極めて稀な例外的な出来事であるから、と推測している。
また、誰にも漏れず、事態を進展させておく必要があったからではないかとも見ている。
これはある意味とても挑戦的なことである。
見えざる手が「さぁ、お前たちの中で、私が行おうとしている事の次第がわかる者はいるだろうか?」と問いかけられている様な気分になってくる。
そうなると、こちらもやる気が湧いてくる。
そして、私は今後の成り行きの見通しの概ねを掴むことができた。
私としては上出来である。
世界の事態は私の予測通りに進行していくであろう。
私はかなり自信がある。
私は日々スリルに包まれて暮らしている。
楽に大峠を超えることが出来ることであろう。