私は芸能人で尊敬している人が数人いる。
そのうちの一人が漫才師・麒麟の田村裕さんである。
田村さんは、自身の過酷な経験を記した”ホームレス中学生”が大ベストセラーとなった。
この本が売れた時点で既に人気漫才師・タレントであったが、著書のインパクトによりより広く世間に知られることとなった。
入ってきた印税は二億円と言われた。
税金を引かれた残りは一億円だった。
一億円の現金がある、手にしたらしいという話はすぐに周囲に伝わる。
田村さんにいろいろな人が急接近してきた。
宝くじの高額当選者のような状況であろう。
田村さんは、その一億円をどうしたのか?
田村さんは、ホームレスとなる原因を作った父親に家を建ててプレゼントした。
これは驚きの行為である。
なぜそのような行為ができるのか?
一生恨んでも不思議ではないような仕打ちをされた父親に、である。
そして残ったお金で親戚の旅行代を出してあげた。
お笑い芸人の後輩たちに酒食を御馳走した。
そうしたことで一億円は使い果たしたそうだ。
自分自身には銀のバックルを一つ買っただけだそうだ。
自分のことよりも他者の幸福を先に考えている。
う~ん、素晴らしい。
爪の垢を頂けたら飲みたい。