泊を断念し、迎えに来た父親のクルマで帰っていったNさ
んの親戚の女の子は、その翌日、つまり昨日
もNさん宅へ遊びに来ていたようだ。
Nさん宅には、他にも同年齢の女の子が遊びに来ている。
同じくらいの年齢のようで、二人は大騒ぎで遊んでいる。
就学前の女の子は、あのように元気が良いのか。
廊下をバタバタと走り回る音が、ほぼ一日中聞こえてくる。
Nさんの旦那さんが「あっ、それはね、ちょっと触っちゃダ
メ!危ないよ」と焦った感じで声をかけている。
相手が男の子ならもっときつい言い方になるのだろうが、
女の子だと口調がソフトになるのか。
子供は好奇心でいっぱいなので、何をするのかわからない。
目が離せない。
と言って、細かくガミガミと注意してばかりだと「あそこのお
じさんは怖い」という評判が立ってしまう。
親戚なので、かなり踏み込んで怒っても後でフォローが十
分できそうなものなのだが、それはそれで面倒であったりする。
だったら最初から気を使って対処する。
こうしたスマートな振る舞いで終止する。
なかなか気を使うのである。
それにしても、Nさん宅へ遊びに来るのは、女ん子ばかりだな。
過去二十年、ずっとそうだ。
男の子が来たことは一度もない、一人もない。
そういう家系なのだろうか?