先日アントニオ猪木さんに関するあるエピソードを読んだ。(以
下敬称略)
猪木は、基本的には好人物である。
好人物を超えて聖人と呼べるかもしれない。
猪木は、本来そういう人なのだ。
「えぇ~、そうなのか?世間ではいろいろ言われているけれど」
そういう声が聞こえてきそうである。
そう、猪木はあることが関わると人が変わる。
お金である。
話にお金が絡むと人が変わる。
猪木は事業欲が極めて旺盛な人である。
それにまつわるお金の問題でいろいろと人を右往左往させてきた。
私は猪木とお金について、これまでろくな話を聞いたことがない。
先日、それを覆す証言を読んだ。
話をしたのはベテラン・プロレスラー・ヒロ斎藤である。
斎藤は駆け出しの頃、猪木の付け人をしていた。
以下、スポーツ報知10月27日の記事からである。
斎藤は語る。
「先輩方から聞いた話だと、猪木さんは、昔から付いている人に
は、お小遣いをあげなかったと言っていました。だけど、自分だけ
はもらってました。タクシー代として直接、もらった時もあります
し、例えば控室なんかで自分は付け人なので、猪木さんのバッグの
側に自分のバックがあって、そこに自分の財布が入っているんです。
そうすると、自分が控室を離れて仕事をしている時に、猪木さんが
自分の財布を見つけて中にお金がないと5万円とかを入れてくれて
いたんです。自分は、猪木さんから頂いたお金だと思ってありがた
くて使わないで大事にしていると、猪木さんが自分の財布にお金が
残っているのを見ると“オイ、いらないのか?いらないなら返せ”っ
て言って頂きました。それは遠慮しないで使えっていう意味なんで
すね。そういう思い出が猪木さんとは、いっぱいあるんです」
これは驚きである。
私は猪木とお金に関して、初めて良い話を読んだ。
良い話がいっぱいあるのだったら、もっと公表して欲しい。