Nさんとは34~5年ほどの付き合いである。
「最近どう?」
Nさんの問いかけに私はいつもの自虐ネタで返した。
私は普段の様子をそのまま話せば自動的に自虐ネタに
なるので便利である。
私は対人関係において基本的に自虐ネタで通す。
それで一通り笑ってもらって場を暖める。
話題が日頃の体調についてになる。
「年重ねてくると肉体的辛いことが多くなるね。若い頃
には無かったような感じになる」
そうですね、と私は応じる。
だが、本当は私自身は殆ど加齢を感じていない。
離色家であることにより健康状態は良好に保たれてい
るようだ。
年々健康になりつつある。
もう25年以上風邪も引いていない。
頭痛もしない。
あること以来ピタッとしなくなったのだ。
神秘的な出来事が契機となりそれ以来私は頭痛とは無
縁となった。
私の肉体は見るからに貧弱であるが、服薬を必要とする
ような病気にならないようになっているらしい。
しかし、それをリアルの世界では話す気にはならない。
自虐ネタが基本線であるからである。
~続く~