この日のお通夜も雑談が絶えなかった。
開式直前まで会場全体がざわざわしている。
参列者の半分以上の人が、何かを話している。
こういった横に並んで座るという場は意外に少ない。
話し相手との距離も近い。
普通だとテーブルを挟んでの会話となることが多いの
だろうが、隣り合っているのでより近い状態となる。
そのため話がしやすいのだろう。
また目の前に飲み物、食べ物が無い。
あとは喋るしかないのかもいれない
それにしてもよく喋っているなぁ。
男も女も同じくらい喋っている。
年齢層もほぼ全世代にわたっていそうだ。
嘆かわしい。
通夜や告別式の場は、故人について思いをはせる場
ではないのか?
彼らはどうでも良さそうなことを喋り続ける。
それをどうしても今この場で話さないといけないのか?
といった内容ばかりである。
中にはかなりの大声で話す人も何人もいる。
ゲラゲラ笑っている人もいる。
それで本当に良いのか?
いい年をした大人たちが、どういうことなのだろうか。