不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

49日のクルマの列。こと

 自転車で家を出る。
 走り始めてすぐのことである。
 道にたくさんのクルマが停まっている。
 何だ、これは?
 駐車されたクルマの列はSさんのお宅の前まで続いて
いる。
 Sさんのお宅の庭の芝生の上にまでクルマが停められ
ている。
 あぁ、Sさんの旦那さんの49日か。
 もうそんなになるのか。
 それにしても、このクルマの数は多いな。
 49日の参列者が乗ってきたものだろう。
 通夜・告別式は、家族葬ということで参列者は限定され
少なかった。
 だが、この49日には結構な人がお越しのようだ。
 これだと、普通の通夜・告別式と同じ規模である。
 となると、家族葬って何だろう?
 近い親族は来ても良いけれど、近所の住民や仕事の関
係者、友人はご遠慮いただきます、ということなのか?
 あるいは、通夜・告別式は家族葬だったけれど、49日は
普通規模で行うことにしたということなのか?
 なんだかわからなくなってきたなぁ。
 冠婚葬祭の行事は伝統、作法が重要と言われはする。
 だが、結局はその時の都合が優先される。
 私は、それで良いと思う。
 それにしても弔事は、難しいなぁ。
 私はSさん宅を囲むかのように停められたクルマの列を
横目に自転車を走らせた。