私はイラストを描いてくれる人探しをいったん中止した。
いくら気持ちを入れて行動していても、当てがないの
ではどうにもならない。
私はふと、お隣のKさん宅に先日来の報告に行くこと
を思いついた。
暮らしていると、いろいろとあるのだ。
私はKさん宅を訪れた。
まず報告をし、次に世間話となった。
その流れで、私がイラストを描いてくれる人を探してい
る、という話題となった。
「私の友人で絵が描ける人がいるけれど、今病気なの
よね」
Kさんは、そう仰った。
絵が描ける人は、Kさんの友人知人の中でいることは
いる。
だが描く能力があっても、すぐに引き受けてくれるとは限
らない。
頼んで、すぐに描いてくれる人は本当に少ない。
少なくとも私の周辺ではゼロである。
イラスト作成という需要な場面で、足踏みし無期限延期
というのが、これまでのパターンだった。
あぁ、またここで止まってしまうのか?
いつものことなので慣れてはいるが、常に進展なしとい
うのは、何とも力が抜ける。
その時、Kさんがこう仰った。
「そう言えば、○○屋の息子さん高校の美術の先生だ
と思ったけれど」
えぇ?そうなんですか?
私は、そう問い返した。
~続く~