コピーをとる用事があった。
白黒コピーである。
コンビニに行こうか。
待てよ。
たしか市内には何か所か５円コピー機をおいてある場
所があったはずだ。
コンビニだと１０円である。
５円と１０円か。
倍だな。
となると、５円を選ぶのが私である。
だが、５円コピー機はコンビニほど近場にはない。
と言っても遠いわけでもない。
いつものホームセンターにも置いてある。
５円ということは、５円玉を用意しておかねばならない
な。
財布を見る。
あぁ、無い。
こういう時に限って無いものだ。
まぁ、いいか。
急ぎの用事ではない。
それから数日後、５円玉が手に入った。
これでコピーができる。
私は他の用事のついでにホームセンターに寄った。
「５円コピー」のぼりが立っている。
コピー機の横に、縦長の料金入れがある。
コイン投入口の横に使える硬貨の種類が記されている。
「５円、１０円、５０円、１００円」
え？
１０円とか５０円とかも使えるのか！
なんだ、そうなのか。
５円玉じゃなくても良いのか。
あれ、ちょっと待てよ。
私は以前もこのコピー機を使ったことがある。
その時は、どうだったのかな。
ちょうど５円玉を持っていたのだろうか。
５円コピー=５円玉しか受け付けない、という勝手な思い
込みは、いつ頃発生したのだろうか。
私は、これ以外にもたくさんの思い込みを大事に抱えて
いるのだろう。
だが、残念ながらその思い込みには気が付いていない
であろう。
