当町内の区長選挙は、毎年1月2日に行われる。
これは、かなり昔からそうなっているようだ。
投票は朝から始まり、夕方まで受け付けている。
夕方に開票し、来期の区長が決まる。
私は今年も投票に行かなかった。
特に意図があって棄権したわけではない。
半分忘れていたのだ。
私は2日に外出しており、その際に投票所に寄れば
よかった。
だが、すっかり忘れており(あ、今日は投票日だ)と
思い出したのは帰宅してからだった。
もう一度外に出るのは億劫だった。
暖冬とは言え、外はそれなりに寒い。
私は寒いので、出かけるのを止めてしまったのだ。
真面目な住民としては、あるまじき行為であろ。
実は投票にためらいもあった。
誰に入れたら良いのか、さっぱりわからなかったのだ。
当町内では、例年本命の候補者と形だけの対抗馬一
名を立てることが慣習となっている。
一種のやらせである。
これは、無投票当選を避けるための策である。
選挙を経て決まった区長、という体裁は必要なのであ
る。
それが今年は候補者が4人もいるではないか。
これは異例である。
いったい誰が本命なのか?
例年だと本命と対抗馬は、はっきりと見てわかる。
大いに失礼ながら、皆さん似たりよったりである。
私には見当がつかなかった。
こうしたことがあり、私は投票に行く気が減退していた
のである。
町内会のホワイトボードを見に行けば、新しい区長の
名前は掲載されているだろう。
誰がなったのかなぁ?
まぁ、私は棄権してしまったのであるから、偉そうなこ
とはいえない。
来年度をよろしくお願いしますという思いだけである。