NHK-FMの「クラシック・カフェ」を聞いていた。
番組冒頭にかかったのは、ベルワルド作曲「歌
劇“ソリアのエストレッラ”序曲」と言う曲だった。
ベルワルド?
なじみの無い名前だな。
1796年に生まれ1868年に没したスウェーデン
の作曲家だそうだ。
作曲家として作品を残したものの、正統な評価
をされぬまま亡くなってしまった。
そして、そのまま忘れられた存在となってしまっ
ていた。
近年、演奏家らにより再発見され評価の機運が
高まっているそうだ。
なんだ、そうなのか。
それなら私が知るわけも無い。
曲が流れる。
おぉ!
なかなか良いではないか。
古典的な流れをもちつつも、新しいセンスも備え
ている。
北欧っぽい旋律とハーモニーである。
これほどの作曲家でも、埋もれてしまうのか。
何かのタイミングがあわないと評価もされず、置
き去りになる。
そのまま時間が経ち忘れられてしまう。
ベルワルドの場合、生前からあまりまともな評価
すらされなかったそうだ。
ごく短い間日が当たったものの、家業の相続など
があり作曲家専業というわけにもいかなかったとい
うこともあるだろう。
これだけの才能がある作曲家ですら、日の目を見
ないのである。
音楽世界は過酷である。
「歌劇“ソリアのエストレッラ”序曲」