土曜日の朝なのでNHK-FMの「ウィークエンド
・サンシャイン」を聞く。
私はこの番組を特に楽しみにしているわけでは
ない。
だが、ごくときたま「これは面白い!」というミュー
ジシャンや曲がかかる。
そうした時のために、ながら聞きをしているのだ。
今朝も、なかなか面白いミュージシャンが紹介
された。
米国のブルーグラスのバンドが、英国のロックバ
ンド・ザ・フーの名盤「トミー」をブルー^グラス仕様
にアレンジし演奏すると言う趣向を打ち出した。
ブルーグラスって、米国特産のアコースティック
音楽である。
米国の一部白人に熱狂的なファンを持つ音楽ジ
ャンルである。
カントリー&ウェスタンの流れを汲みつつも、独自
の進化を遂げた音楽である。
原則アドリブ・ゼロで同じ演奏を徹底的に繰り返
し練習・演奏する。
そのため演奏力の熟練度が極めて高く、演奏者
はいずれも超絶技巧の持ち主とされる。
このバンドはヒルベンダーズと言う5人組である。
彼らが、どうしてザ・フーの音楽、それも「トミー」
をコピーしようとしたのか。
「トミー」と言えばロック・オペラの代名詞的存在
の大名盤である。
ブルーグラスとロック・オペラ、あまりに隔たりの
ある音楽ではないか。
しかし、それほどの差異があるほど実際に演奏
した時のインパクトは大きくなる。
アレンジは、原曲に極めて忠実に施されている。
きっちりブルーグラスの楽器に置き換えて演奏さ
れるようになっている。
テンポも同じである。
これは、面白い。
大真面目にやっているだけに余計に面白い。