不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

初期から中期のモーツァルとバロック音楽。

 今週のNHK-FMの「古楽の楽しみ」のテーマは「モ
ーツァルトが訪れた頃のフランスの音楽」である。
 モーツァルトはフランスには7歳の時と22歳の時に
訪れている、
 番組では、その当時のフランスの他の作曲家の作
品と、モーツァルトがフランス滞在時に作曲した曲が
紹介された。
 当時のバロック音楽モーツァルトでは違いが際立
ってしまうのでは?
 どれもそれほど違和感ない。
 さすがにモーツァルトには新しさがあるが、決して異
質でも無い。
 作曲を注文してきたお客さんの好みに合わせて曲を
作るという点では、バロックの作曲家もモーツアルト
同じなのである。
 注文主は「楽しく気持ちの良い曲を」という希望が多
かったに違いない。
 「自分が作りたいように曲を作っていく」という方針を
強く打ち出したのは、ベートーヴェン以降の作曲家であ
る。
 この姿勢は音楽の発展をもたらしはしたが、音楽の
硬直化も招いていると思う。
 聴いていて楽しくない曲も、増えてきている。
 深刻さをぶつけてくるような曲もある。
 バロック時代には、ありえなかったことである。
 私は以前から「初期から中期のモーツァルトはバロッ
ク音楽だ」と思っている。
 今週の放送により、それを再確認できたように思う。