私は出かけようとしていた。
着替えて腕時計をつけて・・・、あれ?腕時計が無い。
いつも置いてある場所に無い。
そこは床から1メートルほどのところである。
そういえば、思い当たることがある。
昨夜の遅い時間、「バタッ」という音がした。
あの音は腕時計が落下した時の音だったのか?
私は、落ちたであろうあたりを見た。
見当たらない。
いろいろとモノがあり、簡単には見つかりそうに無い。
落ちてどこかに挟まってしまっているのだろうか?
置いてあるモノを、どかすには相当の時間がかかる。
あぁ~、こうしてはいられない。
私は出かける準備をする時は常に予定時刻ギリギリ
である。
ここで時間を取られるとは想定外だ。
仕方ない、腕時計無しで出かけるとするか。
探すのは帰ってからにしよう。
私は急いで家を出た。
~続く~