伯父から夏の贈り物が届いた。
配送の人から手渡される。
おぉ、結構重いな。
何が入っているのだろう?
配送伝票には、「じゃがいも、米」とある。
じゃがいも?
ダンボール箱を開けてみると、新聞紙で蓋がされ
ている。
朝日新聞の朝刊一日分がそのまま品物に被せら
れている。
「これを読め」と言うことなのか?
その新聞を取り去ると、中にはビニール袋に入れ
られたお米が3袋あった。
これくらいだと、一袋8㌔くらいだな。
これは、伯父が自分の田圃で作ったものである。
米の横は新聞紙で境目が作られている。
その下にはジャガイモである。
たくさんだなぁ。
しかも、一個一個が大きい。
一番小さいものでも片手に一個ギリギリ載る大き
さだ。
今年はジャガイモも作ったのか。
伯父は、農家ではないが、昔から本業のかたわら
米や野菜を作ってきた。
兼業が禁じられている職種だったのだが、農業は
自家用ということで認められたようだ。
それにしても、このジャガイモは土がたくさん付い
ているな。
店頭売りの品ではあり得ない土の量だ。
ジャガイモの下には、これまた新聞紙で包まれた
地元の名産の甘露煮が入っていた。
今回のメインは、このジャガイモだろう。
誰が育て作ったのか、はっきりわかっている作物
を食べることは、極めて贅沢なことである。
それでは、礼状を書くとするか。