友人のNから電話がかかってきた。
「この前の電子レンジの件なんだけれど」
私はNに電子レンジなどの電化製品の破棄
物を運んでもらうようにお願いしていた。
無料で引き取ってくれる場所があり、そこに
持っていこうとしていたのだ。
その電子レンジは家の前の道に置いておい
たら、どなたかが持って行ってしまった。
こちらとしては大助かりである。
しかし、電子レンジの他にもテレビやビデオデ
ッキなども廃棄したい電化製品はいくつもある。
もうあれから、一ヶ月くらい経っただろうか。
その時は「Gの具合が悪くて手術するかもしれ
ないので、予定がはっきりしたらまた連絡する」
とのことだった。
その後、連絡もなくそのままになっていた。
「実はGの手術が決まって入院することになりま
して・・・」
う~ん、手術が決まったのか。
入院、手術となればおおごとじゃないのか?
「いや、そんな大したことはないんだけど、なにし
ろ痛くてね~」
そりゃそうだろう。
Gとなれば終着駅の破損である。
これは大変である、
毎日、貨物が到着し荷下ろしする際に不便、
不快なことだろう。
それに終着駅は、座った際に確実に体重がか
かる。
座る=負荷がかかる、のである。
これも痛いだろう。
かといって寝たきりになるほどのことでもない。
立ったままでいるわけにもいかない。
Gはなったことがない私には想像するしかない
が、辛いことであることは間違いない。
大丈夫か?
「う~ん、痛いこと痛いけれど、そんな変な病気じ
ゃないから。あ、変な病気か」
ここでNが最初に言っている変な病気とは悪性腫瘍
といった命に関わるような病ではない、と言う意味
であろう。
2番目の変な病気とは、表立って人には言えない
Gと言う病気の性質を意味しているらしい。
たしかにGは人にはあまり言えない、社会的に低
く軽く見られているちょっと肩身の狭い疾病ではある。
「ということで、廃棄物の処理については11月下旬
ということになると思います」
そういうことなら、ゆっくり治療してほしい。
ゴミはいつだって捨てられる。