不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

Kさんと話す。

 これは少し前のことである。
 私は回覧板をお隣のKさん宅へ持って行った。
 するとKさん(旦那さん)が「○○君(私のこと)、
ちょっと、ちょっと」と声をかけた。
 そして「ちょっと聞きたいことがあるので、まぁ上
がりなさい」と私を招き入れた。
 えぇ~聞きたいこと?何だろう?
 私は玄関から左手にある応接室に入った。
 このご近所で応接室があるのはKさん宅くらいの
ものだろう。
 モノが日ごとに増え続けて、そんなスペースを確
保するのがもったいないからだと思われる。
 一体何を聞かれるのだろう。
 私はソファーに座った。
 向かい側にはKさんご夫妻だ。
 Kさんご夫妻は、70歳代で私の両親の世代であ
る。
 まずは話題は最近の天候についてだった。
 次にテーマは地震津波に移る。
 このあたりにも、そろそろ地震が来るんじゃないか?
津波が来たら、このあたりはどうなる?といったことだ。
 私は地図上で海岸線から我が家までの距離を図っ
た話をした。
 津波から最寄りの原発についても話は及んだ。
 昨今ではこの関連の話題は大いに盛り上がる。
 これ以上、暮らしと身の危険に直結する話は無いか
らだ。
 そんな話を次々とした。
 話しの口火を切るのはいつも私で、Kさんたちは、ほ
ぼ聞き役である。
 その他にも、ご近所さんについてのごく差し障りのな
い消息話などをした。
 話していて壁の時計を見ると、もう2時間も経っている。
 私は、話の頃合いを見てお暇することにした。
 家に戻って気がついた。
 あれ?聞きたいことって何だったのだろうか?
 ひょっとして、ただ話がしたかっただけなのか?
 まぁ、良いか。
 コミュニケーションは、とれるうちにとっておくに
限る。