半月ほど前のことである。
2月27日土曜日に班長の引継ぎのために
お隣のKさんのお宅へ伺った。
当町内会は2月が年度末で、新年度は3月
から始まる。
新年度と言えば4月スタートが一般的であ
るが、当町内会はそれより一ヶ月早い。
これは毎年4月初旬に氏神様のお祭りが
あるためだと思われる。
それでお祭りに先立って町内の役の引継ぎ
を行っておこうというわけである。
一ヶ月早く引き継ぎ時間的な余裕を持たせ、
新体制でお祭りを開催するのである。
お祭り優先なのだ。
私は応接間に通された。
私としては別に茶の間でも良いのだが、Kさ
ん宅ではこういう時は応接間で話をすることが
多い。
入った手提げ袋をテーブルの上に置いた。
「あら、この袋、どなたかが寄付してくれたのか
な?」
Kさんはその手提げ袋を見て言った。
この袋は私が昨年引き継いだ時にはすでに
使われていた。
となると、NさんかSIさんが寄付して頂いたの
か。
「○○寄贈」とでも書いてあれば、わかるのだが、
そういったことはどこにも書いていない。
何と奥ゆかしいことだ。
こうした心使いが町内会活動を円滑に進めて
いくのだろう。
~続く~