町内会・当班の今年の班長さんKさんは、挨拶を
済ませると持ってきた手提げ袋に手を入れた。
そこから一枚の封筒を取り出し私の前にかざした。
「こんなのが来てるんですけれど・・・」
それは県護国神社の寄付用封筒だった。
これに各戸で自由な金額を入れ班長に渡す。
それを町内会で纏めて護国神社に寄付する。
金額は、いくらでも良いとなっている。
そうなのだが、あまり少ないのも気が進まない。
5円とかだと、この封筒代にもならない。
もちろん5円でも良いのだ。
ただ、私はそれでは少な過ぎると感じるだけであ
る。
では10円か?
10円だと5円の倍である。
だが、これも少ない感じはする。
では、私は今年はいくら入れたのか?
結局、財布に10円玉が沢山あったので、50円を
入れることにした。
この金額決定に、毎年迷う。
大いに迷うと言うほどではないが、即決できない。
ちなみに同じ班のSIさんは、毎年500円である。
私は、その十分の一である。
まぁ、そんなものだろう。
私は封筒に住所と氏名を記し、Kさんに手渡した。
思えば、この寄付依頼が来ると秋である。