不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

班長の引継ぎを行った。その③

 私はSUさんの敬老会での一件に続いて、町
内会費の集めに付いてお話しすることにした。
 班長の仕事の中でも気を使うことのひとつが
町内会費費集めである。
 一軒一軒の年間の割り当ては大金と言うほど
でもないが、安くも無い。
 それにご近所さんからお金を集めるという作業
は、やはり気を使うものである。
 私はジャングルドクターのAクリニックが年二回
に分割して払うということを話した。
 ちなみに他のお宅では1年分を一括払いの方
ばかりである。
 あんな大きなビルを持っているのに、年2回の
分割払いとは、医者の世界はよくわからない。
 次に、護国神社への寄付金集めに付いてお
話した。
 実はですね、この寄付を断ったお宅が2軒あっ
たんですよ、と私は言った。
「え~、そうなの?!」Kさんは驚いた顔をした。
 県護国神社への寄付は強制ではない。
 だが、殆どお宅は寄付をされている。
 寄付と言っても50円から100円である。
 この寄付金額の相場もテキトーに自分達で決め
ているだけで、根拠は無い。
 5円や十円でも良いのだろうが、それではちょっ
と少な過ぎるので、こちらで気を利かせて50円
~100円となっているだけだ。
 その寄付を断ったのが、ジャングルドクターAクリ
ニックとTSさんの2軒である。
 Aクリニックでは「強制ですか!?」とまで言われ
た。
「強制ですか!?」とは、まるで中学生のような言
い方である。
 私はその旨を話した。
「へぇ~!」
 わずかな寄付金を断るとは、なかなかの度胸の
持ち主である。
 こういうことを記すと「信教の自由だ!」とかコメン
トしてくる方もおられるかと思うが、これはそんなた
いそうな問題ではない。
 それにAクリニックもTSさんも政治的、思想的、宗
教的に信条があって断ったわけではないのは明ら
かである。
 ただ、お金が惜しいだけなのだ。
 班の中には、そんなお宅もある、ということを予め
知っておいた方が良いことは言うまでも無い。
 ~続く~