不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

防災行政無線の使い方は?

 昨日の当ブログで防災行政無線について記し
たところ「安易な使い方をすると狼少年になりか
ねない」という旨のコメントを頂いた。
 仰る通りだと思う。
 今は運用開始から2ヶ月弱しか経っていないの
で物珍しさもあって聞き耳を立てる。
 だが、それも月日が経過すれば慣れてしまって、
聞き流しに陥ることになるかもしれない。
 また慣れだけでなく聞き流しを起こす要因とな
りそうなのが、その告知内容である。
 先日のケースでは「男性の老人が自転車に乗
って家を出たまま行方不明です。見かけた方は
ご連絡ください」というものである。
 老人の服装や容姿を伝えてはいるが、一度復唱
するだけなので記憶には残り難いと思われる。
 放送では、その老人が認知症であろうことは明
言してはいなかったが、誰が聞いてもそう察する
だろうというものだった。
 これは防災行政無線を使って流す様な内容なの
だろうか?
 認知症とはいえ自転車に乗れるほどの元気があ
る人である。
 そんな人を防災行政無線を使って探すというのは、
どうなのだろう?
 足元もおぼつかない人が家からいなくなった。自
宅周辺を探し回ったが見つからない。どこかに彷徨
い歩いているのでは?というのなら、まだわかる。
 それに自転車に乗っている人など山ほどいる。
 そんな走っている人を呼び止めて「あなた防災無
線の人?」と尋ねるのも難しいと思う。
 第一その行方不明者の名前は伏せられているの
だ。
 探せといわれても無理がある。
 市役所のサイトをみてみる。
 そこにはこうある。
 ○防災・有事関連情報─避難情報、土砂災害警
戒情報、竜巻注意情報、津波警報・注意報、緊急地
速報、武力攻撃事態等に係わる情報。
 ○安全・安心に関わる緊急情報─行方不明者の
捜索、火災の発生、光化学スモッグ情報、食中毒警
報など。
 ○安全・安心に関わる啓発情報─総合防災訓練・
火災予防運動・安全なまちづくり市民運動などのお
知らせ
 ○その他の放送─試験放送、選挙啓発のお知らせ
 
 確かに「行方不明者の捜索」とある。
 だが、これは災害や犯罪に伴う行方不明者の場合
を指しているのではなかろうか?
 無闇に認知症関連の利用が増えると、「あぁ~、ま
たかぁ」となってしまい放送を聞き流すということになる
のではなかろうか。
 本当に危ない事態の時に市民が反応しなくなってし
うのではないか、という危惧がある。