先週の土曜日の朝、外から突然大きなチャイ
ムが聞こえてきた。
歪んだ割れた音だ。
「何だ、これは?」
それに続いて男性のアナウンスの声が響いて
きた。
おぉ~、防災行政無線か。
いきなり大音量で音がするので、その度に身
構えてしまう。
この防災行政無線は当地では先月から運用が
開始されたのだ。
東日本大震災を受けて始まったのかと思って
いたら、そうではないらしい。
準備その他に日数がかかるので、それはあり
得ないことではある。
我が家から一番近いスピーカーは、約20㍍ほど
離れたところに立てられた専用の電柱の上に設
置されている。
防災行政無線は地域によっては戸別に受信機が
配布されているそうだが、当地は受信機の戸別配
布は無くこうした屋外のスピーカーから流されるこ
とになる。
昔の有線放送のような感じである。
だが音がバリバリいって聞き取れない。
スピーカーの数が少ないため、個々の音量を上げ
ないとその領域をカバーできないのだろう。
加えて家に音が反射してエコーがかかって余計に
聞こえ辛くなってしまっている。
何を言っているのか窓を開けないと聞き取れない。
「昨日の5月20日、市内○町の○歳の男性が自転
車に乗って出かけたまま行方不明になっております」
行方不明者はどうやら認知症の方らしい。
警察が住民に情報提供を呼びかけているのだ。
これはこれで便利な使い方だとは思うのだが、この
放送を一体何人の人が聞いているのだろうか?