NHKのオーディオドラマの”FMシアター・ほぞ”が令和2年度文化庁芸術祭優秀賞を受賞した。
先週の土曜日は、これを記念して”ほぞ”の再放送があった。
当ブログでは、以前にもこの”ほぞ”を取り上げた。
極めて質が高い優れたドラマとなっている。
脚本、演技、演出といずれもが高水準でまとまっている。
聴けば必ず感動すると思う。
私はひねくれているので(笑)ドラマ等に接しても、殆ど感動しない。
(あぁ、作家が上手に書いた作り物なんだな)とか思ってしまう。
だが、この”ホゾ”ではそのような気持ちに一度もならなかった。
作品冒頭からその世界に引き込まれてしまった。
ネタバレしない程度で内容を紹介する。
明治時代の指物師の夫婦が主人公である。
夫の指物師に激しい物忘れの症状が現れる。
事態は深刻さを増していく。
今で言うところの若年性認知症かあるいはウェルニッケ脳症なのか。
ただただ暗いドラマになりそうなところを救っているのは、妻の献身ぶりである。
ネタバレになるのでこれ以上は記せない。
実に見事である。
このドラマは聞き逃し対応になっており、2021年7月3日午後10時50分まで聴くことが出来る。