現在の音楽CDの規格は16bitであるが、これ
はCDが誕生した時の技術レベルを元にしており、
現在ではそれ以上のbit数のCDを作ることは技
術的には難しくはない。
再生装置などとの絡みで、この16bitという規
格は守られている。
bit数が増えれば、盤の情報量は増えることに
なるので音質は確実に向上する。
そのため24bitで一旦録音し、それを16bitに
変換する、などといったことが施されることがある。
こうした話の流れを受けて、エンジニア・ロジャ
ー・ニコルスは、こう発言したことがあるそうだ。
「ロックに24bitも必要ない」
へぇ~、そうくるか!
ニコルスは、ロック史上、最高の音質の盤を何
枚も作り上げてきた男である。
また、ニコルスはデジタル録音の創成期からデ
ジタル録音の世界に関わってきている。
手法の開発のみならず、機器の発明やソフトの
プログラミングまでしてしまう人である。
その人が、そう言うのである。
これは、ロックのサウンドには16bitもあれば十
分だ、ということなのだろうか。
それとも、必ずしもbit数が増えれば良い、という
わけではない、ということが言いたかったのだろうか。
私は単純に「なるほどなぁ~」と思った。
~続く~